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三重南支部内交流試合

今日は三重南支部内交流試合を津市の三重武道館で開催しました。
うちの交流試合はいつも他支部や他流派を招いて行っていますが、それでは組手を少しでも怖いと感じている少年部や一般部の人達は
「他の支部の人との試合なんてとんでもない」
と言うことになります。
そこでかねてから私は三重南支部・寺家道場内だけの試合をやりたいと思っていました。
幸いなことに道場生も年々増えてきましたし、また彼らの多くが他支部の大会などで入賞するようになってきました。
「よし!機は熟した」
と今日の支部内交流試合に至った訳です。
今回の試合でのMVPはなんと言っても一般中級・上級の部で優勝した世古でしょう。彼は南大阪支部交流試合、五日前の関西交流試合、そして今日の支部内交流試合の全ての試合を優勝で飾りました。
今日の試合も対戦相手はみんな吹っ飛ばされていました。とにかく強い!
空手を始めてまだ1年半でこれほど結果を残している道場生は寺家道場始まって以来です。そして彼はこれほど強いのに決して天狗にならず、いつも冷静に自己分析をしています。今はまだ中級者ですが、今後は全日本大会でも活躍できる選手になることでしょう。本当に今後が楽しみな男です。

さて、今回の大会でご父兄の方々と道場生にひとつだけお願いをしていました。それは
「自分のお子さんや自分がが負けたとしても、一緒に稽古をしている仲間を最後まで応援していって下さい」
と言うことでした。
これは寺家道場通信でも毎回お願いしていることなのですが、なかなかみなさん守ってくれません。
一度他支部の、とある大会で自分のお子さんが一、ニ回戦で負けたため、早々に帰ろうとしたご父兄に
「まだ寺家道場の生徒が勝ち上がっています。最後まで応援してやってください」
とお願いすると、
「子供達にそばを食べさせたいので帰らせてください」
と言われたことがあります。
「そ、そ、そばですか???」
私は開いた口がふさがりませんでした。
空手は自分一人で強くなることは絶対に有り得ません。
同じ道場の仲間達がミットを持ってくれて、スパーリングをしてくれて励ましてくれるから強くなれるのです。
現に今日の3位決定戦、決勝戦では同じ道場の子供達や一般道場生達が、まるで自分の事のように一生懸命応援していました。
これが武道精神及び武道教育ではないでしょうか?
不思議なことに自分の子供の事だけを考えてさっさと帰っていくご父兄のお子さんや、一般道場生は必ずと言って試合に勝てません。
私の言うことをちゃんと聞いて、最後まで試合会場に残って仲間の応援をする少年部や一般部は、他支部の試合に出場してもちゃんと入賞して帰ってきます。
中には自分は試合にエントリーしていないのに、わざわざ他県で行われる試合に応援に来てくれる少年部、一般部もいます。
人間とはそう言うものです。人の事を思いやれる人は自分も強くなって行くんです。
話が長くなりましたが、今日の試合で早々に帰って行ったのは2家族だけでした。
他のみなさんは最後まで残ってくれました。ようやく
「私の言っていることを受け入れてくれたかなぁ」
と感じました。
最後まで残って応援する利点は沢山あります。仲間を応援すれば自分の試合の時に彼らが応援してくれるようになります。レベルの高い選手の試合を見ることができます。見ることによって脳にイメージが焼き付き、そのイメージに近い組手ができるようになってきます。すると自分の空手が少しずつ強くなります。
つまり最後まで仲間を応援すると言うことは友情を育むと共に、空手も強くなれと言う事なのです。
空手は力や技術だけでは強くなれません。なぜなら空手は武道だからです。
武道に一番必要なものは何でしょうか?
武道で良く使われる言葉に「心・技・体」と言うものがあります。
なぜ「心」が一番最初に来るのか?みなさんは考えたことがありますか?
つまり
「心無きものは勝者に非ず」
と言うことです。
この「心」とは精神力も当てはまります。しかしそれ以上に人を思いやる心を意味しています。
空手の試合は「礼」から始まり「礼」に終わります。
「正面に礼、主審に礼、お互いに礼」
そして試合が終わってまた対戦相手に挨拶に行きます。とにかく「礼、礼、礼」
です。
この意味をもう一度深く考えてみてください。それに気づいた時、あなたの空手観と空手の技術が一皮剥ける事でしょう。
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